時代は「原価主義」から「時価主義」へ流れています。
既に株式公開企業では導入されている新会計基準。従来の会計基準とは違い時価会計を絶対の基準としています。 ではなぜ時価会計が導入されたのでしょうか? 理由は、従来の会計基準では取得原価で資産計上する会計基準だった為、含み資産経営を助長し、バブルの誘発、崩壊の大きな要因となったからです。 また金融資産についても、デリバティブ(金融派生商品)取引についても、一律に時価評価となります。
金融商品という言葉で、有価証券だけをイメージされる方は多いことと思います。あるいは、先物取引やオプション取引のようなデリバティブ取引も含めて考えられる方もおられるでしょう。 しかし、ここで言う金融商品とは、現金預金、受取手形あるいは借入金のような負債も含めたもので、たな卸資産、有形固定資産、無形固定資産、各種引当金、資本の部を除いた全ての貸借対照表科目及びデリバティブ取引と考えていただく必要があります。これらの資産、負債及びデリバティブ取引を、時価あるいは現在価値で評価しようというのが、新しい会計基準です。
たな卸資産の時価損 有価証券含み損 借入金 退職給付責務
時価会計が導入された途端、今まで築き上げてきた資産や利益が一瞬で吹き飛んでしまうかも知れません。